La Finestra nuova Vol.12
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12La Finestra nuova Vol.12emmanuelle moureaux巣鴨信用金庫 常盤台支店フランス生まれ。1996年より東京在住。emmanuelle moureaux architecture + design 主宰。色を平面ではなく三次元空間を形づくる道具として扱うテクニックと大胆な色使いで、建築、空間デザイン、アートまで幅広く手がける。東北芸術工科大学准教授。www.emmanuelle.jpファサードには14色のさまざまなサイズの窓をランダムに配置。窓には奥行きを持たせ角度を付けることで、歩道を歩いていても窓の色が目に入ってくるようにデザインされている。建築家/デザイナーエマニュエル・ムホーさんが好きな窓日本特有の文化が生んだ窓防衛のための窓がデザインに京都府京都市西京区桂御園☎03-5223-8071(宮内庁管理部管理課参観係)桂離宮 松しょう琴きん亭てい彦根城日本の伝統建築の傑作「桂離宮 松琴亭」。フランス人のムホーさんから見ると、日本建築特有のつくりが魅力的に映るようです。「障子や襖などの仕切りで空間をフレキシブルに区切ることができる。仕切りを開放すると、窓を通して居間が庭園とつながり、外部と内部の空間が一体となる。空間を自由に操れる仕組みがとても興味深いです」と関心を寄せます。井伊家の居城、彦根城。ムホーさんが注目したのは防戦用に壁に配された小さな窓、鉄砲狭間(ざま)や矢狭間です。ここから敵に向かって鉄砲や矢で攻撃するもので、特に天守の狭間は外側から見えないよう漆喰で白く塗られています。「外から見た鉄砲狭間や矢狭間は、グラフィカルな三角や四角が並ぶ様子がとてもユニーク。城の内部から狭間を通してみる外の眺めも面白いです」滋賀県彦根市金亀町1-1☎0749-22-2742Ⓒ彦根市教育委員会文化財課

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