La Finestra nuova Vol.13
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6La Finestra nuova Vol.13地表のいえ木目が優しさを添える円形空間の家 瀬戸内海に程近い山の斜面を造成した雛壇状の宅地。北側に開けた敷地に建つ住宅は、真っ白な木の箱がふんわりと浮いているようにも見えます。 以前は上層階で暮らしていた施主の希望は、眺望も楽しめる「外部と接続したような広がりのある住宅」。設計を担当したUIDの前田圭介さんは、1階の半分が地中に埋まったような、地面に近く内外が緩やかに続くプランを提案しました。斜面のため道路から1m程度上がった敷地ならではの計画です。1階の室内からは、窓を通して地面と庭木、さらに敷地外へと視界がひらけていきます。室内にも植栽や砂利を配し、外部に溶け込むような空間をつくりました。地表と目線をそろえて外部とのつながりを重視設計/前田圭介(UID) 撮影/藤井浩司(ナカサアンドパートナーズ)箱が浮いたような外観。38㎜径の鉄骨柱46本をランダムに配置し箱全体を支えています。外壁材は杉板に防腐剤を加圧注入した上に、白い木材保護塗料を塗って拭き取り、木目を強調しています。CASE 2

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