La Finestra Vol.24
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12存在感抜群の 生きているオブジェ 先端が割れた緑の葉は鹿の角のよう。根本にはくるりと丸い葉。不思議な姿のビカクシダ(別名コウモリラン)は、木や岩に根を張る着生植物の一種です。この特性を生かして、好みの板に着生させて壁に飾ってみましょう。お洒落な着生板を制作する宮原隆作さんと脇本佳洋さんに、板付けの方法やビカクシダの魅力を教えてもらいました。 「鹿の角のような葉は胞子葉。根本の葉は水分を貯める貯水葉で、次第に茶色に変わります。魅力は独特の存在感ですね。大きいものはもちろん、小さいビカクシダをひとつ壁に掛けるだけでも空間が違って見えます。他の植物に比べて成長が早いのも特徴で、日々育っていくのが目に見えてわかりますよ」 難しそうで意外と簡単。生きたオブジェづくりにトライ!赤道付近に自生するビカクシダは日光が大好き。ただしあまり強すぎる直射日光は苦手です。部屋に飾っていても春秋はたまに外に出して日に当てること。夏季は日陰か室内に置きましょう。10℃以上の環境を好むので、冬は室内に置き窓のそばも避けて。季節に応じて置く場所を変えてあげる水苔が湿っている状態が続くと根腐れの原因に。水やりはメリハリをつけて、水苔が乾燥してからしっかり与えるようにします。霧吹きで葉を湿らせる程度では不十分。シャワーでしっかりと水苔を濡らすか、水を張ったバケツに板ごと漬けて吸わせます。水やりはメリハリをつけて。霧吹きでは不十分です植物は風通しがよいところを好みます。ビカクシダも同じ。蒸れを防ぎ、虫もつきにくくなります。理想は自然の風での換気ですが、サーキュレーターを使って空気を循環させても。ただしエアコンなどの風が直接当たるのは乾燥してしまうのでNG。風通しも大切。蒸れを防止し虫をよける宮原隆作さん & 脇本佳洋さんディスプレイデザインのかたわら、ビカクシダ専用の着生板を制作・販売する宮原隆作さん(写真左)。今回の着生板「蛇籠(じゃかご)」の制作者、建築家の脇本佳洋さん(同右)。ワークショップなどでビカクシダの魅力を伝えています。https://imama-net.stores.jp/教えてくれた人お洒落な家やショップのインテリアでよく見かけるグリーン、ビカクシダ。空間映えする素敵なボードにDIYで着生させれば愛着もひとしおです。lesson _O3

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