La Finestra nuova Vol.3
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2La Finestra nuova ヒントがいっぱい!布使いが素敵なあの人の暮らし人の暮らしに寄り添うアンティークファブリックス時を経た布がつづる自分だけの空間Yoshimi Dokiインテリアがお洒落な人は、布使いも上手です。素敵な暮らしをちょっとだけのぞかせてもらいました。あなたのインテリアのヒントもきっとみつかるはず。撮影:田里弐裸衣 アンティーククロスのカーテン、オールドキリムのラグやクッション、インドネシアのバティック。個性の異なる古い布が自然に調和する、土器典美さんの自宅のインテリア。お洒落なアンティークショップの先駆けとして知られる「Dee’s」のオーナー兼バイヤーとして活躍した土器さんは、古いものの魅力を知り尽くしています。「昔のものって手仕事のものが多いですよね。布も手織りや手撚り、染めならナチュラルダイとか。画一的じゃない味わいが、時間の経過でさらに深みを増す。破れや穴あきもチャーミング。それがアンティークファブリックスの魅力ですね」 確かにこの空間には、工業製品然としたものはほぼ見当たりません。「アンティークは国外で買い求めることがほとんど。布ものはアジアが多いかな」 土器さんがオールドキリムと初めて出合ったのも異国の地。今でこそキリムは日本でもポピュラーですが、その当時、1970年代後半ごろはまだ名前も知られていませんでした。「ペルシャ絨毯はすでに日本にもあったけれど、私にはちょっと重厚すぎると思っていたの。イギリスで初めてキリムを見たとき、素朴さやカジュアルな感じが自分にぴったりだなと思ったんです」 流行に流されずに自分がいいと思ったものだけを選び、生活に取り入れる。そんな姿勢がセンスのよい部屋づくりにつながっています。ギャラリー「Dee’s Hall」オーナー。セツ・モードセミナーを卒業後、アンティークバイヤーとして6年間イギリスに滞在。帰国後、アンティーク雑貨店「Dee’s」を青山に開いて雑貨ブームの先駆けとなる。その後はフォトエッセイストとして活躍。現在はギャラリーにて展覧会、イベント、ライブなどの幅広い企画を開催。www.dees-hall.com100年ほど前のイギリスのテーブルクロスと、インドのクロスを2重にしてカーテンに使用。長年使われてきたからこその古びた色合いが、逆に贅沢に感じられる。日差しに透けて見える繊細な模様が美しい。 その 土器典美さん ギャラリーオーナー1

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