La Finestra nuova Vol.4
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その 川村明子さん アートディレクター1 アートディレクターとして活躍する川村明子さんが暮らすのは、設計段階からかかわったメゾネットタイプの住宅。玄関を入ってすぐのリビングルームから上階まで一面に広がるレンガの壁が印象的な、都会的で洗練されたインテリアです。「飽きが来ないしリラックスできるレンガが大好きなんです。全部レンガ壁にしようと思ったくらいで(笑)。でも少しくどくなってしまうのでそれはやめました。レンガ以外の壁は入居当初はコンクリートの打ち放しだったんですが、暮らしているうちにもっと温かみのある家がいいなと思うようになって色壁に替えました」 壁から天井まで塗り替えたという色はグレーを帯びたシックなグリーン。その結果、手持ちの家具や雑貨がより引き立って見えるようになったといいます。「収納がほとんどない家なので、外に出しておいても恥ずかしくないデザインのものを選ぶようにしています。一方ではかりやダストボックスなどのプロダクトが好きでつい集めてしまうのだけど、色壁の前に並べると白い壁と比べて乱雑にならずにきれいにまとまるんです」 川村さんが特に重視するのが「調和」。例えばリビングではレンガ壁に映えるよう家具や雑貨、ウォール・デコレーションの色を黒かシルバーで統一し、空間全体のバランスを整えています。そこに雑貨類で差し色をプラスしてほどよいアクセントに。一枚の絵のようにインテリアをつくる、それがセンスアップのカギといえそうです。2La Finestra nuova素材と色にこだわった壁でハイセンスな空間が完成グレイッシュなグリーンに塗った壁の厚みを利用してあつらえた飾り棚。カラフルな色の本を並べてアクセントに。鮮やかな赤い壁にアートの切り抜きが映える。トイレなどの小さなスペースは思い切った色にもトライしやすい。お気に入りが映える美しい色壁ウォール・デコ達人のインテリア壁をペイントしたりアートや小物を飾ったり、ウォール・デコレーションを楽しむ人の部屋はとても個性的で素敵。海外のインテリアのようなセンスのよさと「私らしさ」が詰まった部屋を紹介します。撮影:小林久井個性的でお洒落な部屋に

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